今を生きるということ

スピリチュアル
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「今を生きて下さい」とよく聞くことがありますが、

「今を生きる」とはどういうことだろう?

と思ったことはありませんか?

私は全然分かりませんでした。

 

 

なぜなら、言葉で伝えられることには

制限があるからです。

 

例えば1枚の絵を言葉で表現しようとしたら

どれほどの文章が必要になるでしょうか?

それほど言葉で伝えることには難しさがあるのです。

 

それに加えて、受け手の知識や理解力も関係してきます。

算数の知識がない人に数学を理解できないのと同じです。

 

そこで、これにもう少し説明を加えてみようと思います。

人は、ふだん無意識に思いをめぐらせています。

それは、例えば「○○がこうなったらいいのにな~」と

未来のことを考えていたり

「○○ならよかったのに」と過去の事を悔んだり

最近起こった出来事に対して腹を立てたり心配したり、

そして、突然はっと気づいて

(もっとも気づかないことが多いのですが)

そういえば考え事してたわ。。。

それが今ここにいないということです。

 

「幸せになりたいな~」「健康になりたいな~」

「お金持ちになりたいな~」などの「~たいな~」という

未来に向けての願望は「~たい」の裏にひそんでいる

「今はそうでない」ということを

宣言しているのと同じことになります。

 

 

現実は今の瞬間の連続ですから、

今「そうでない」のなら未来に

「そうである」ことはありません

つまり、「今」そうであることが「カギ」になります。

 

 

「今ここにいる」ということは

「今」幸せを感じるということです。

「今」を経験しつくすことです。

「幸せ感」を未来に先延ばしするのではなく

「今」幸せを感じるのです。

「ぼんやりと考え事をして」

今やっていることをおろそかにするのではなく

「今」やっていることを味わうのです。

 

幸せを感じているときに、

過去を悔んだり

他人の事を悪く思ったりなどしませんよね。

 

それでは、幸せを感じるのにどうすればいいのでしょうか?

それは「ささいなことにも喜びや感謝を見いだす」ことです。

 

季節の移り変わりを自然の美とみたり

自分の足で動けることに喜びを感じたり

トイレで用を足すことができることを幸せに感じたり

雨露しのげる家にいられることに感謝したり

 

探せばきりがない程、ありがたさにあふれているのですが

「当たり前」というシャッターで閉じられてしまった感性には

それらの感動を味わうことをむずかしくさせてしまうのです。

 

 

それは人によっては簡単ではないかもしれませんので

逆の発想から入る方が感じやすいかもしれません。

 

例えば、もし今日1日自分で歩けないとしたらどうでしょうか?

トイレに行きたくなったら?

どうやって料理をしますか?

どうやって掃除をしますか?

どうやってお風呂に入りますか?

ほんのちょっとの移動にも時間がかかり

自分一人では生活できないことに気づくでしょう。

そして、自分の足で歩けることが

どれほど有難いかに気づくことでしょう。

 

 

指先をちょっと怪我しただけでも不便です。

目に炎症がおきて、目の中がゴロゴロしているととても不快です。

喉が腫れて痰がからむととても苦しいです。

頭が痛いと憂鬱です。

腰が痛いと動くのがおっくうになります。

指がうまく動かないとやりたいことがスムーズにできません。

お尻が痛いと、座ることさえ苦痛になります。

挙げれはきりがないほど

「不自由のないからだ」がありがたいことに気づくでしょう。

 

体のことだけではなく、衣食住に関しても同じです。

それらの「当たり前」が失われたときに

ようやく「有難かった」ことに気づくのです。

 

 

今を経験しつくすには、

今この瞬間に気になることをやってみることです。

 

例えば

料理をする

(材料選びや手順、火加減などに意識が集中しているはずですね)

メールを書く

(伝えたい事をどのように文章にしようかと考え

文章を構成したり、書き直したりすることに意識が集中してますね)

目の前の料理を楽しんで食べる

(料理の見た目、味、温度、歯ざわり、など食べることに意識が集中してますね)

 

こういう時は、過去を悔んだり

未来を心配したりしていませんよね?

 

ただ、何かに夢中になっている

または集中しているという感覚です。

 

または、そこまででなくても

何かほか事を考える隙がない」という状態です。

 

逆に言うと「意識が散漫でない状態」と言えます。

 

それに対して「今ここにいない」とは

どことなくぼんやりとしている状態

または、忙しくあれこれ考えをめぐらせている状態です。

 

一度ご自分の考えをよく観察してみてください。

1日にどれだけ意識がさまよっているかが

よく分かると思います。

 

 

結局人生がたいくつだったり

いい事がなにも起きないと言っている人は

自分の考え方を何も変えない人です。

 

何も変えなければ、何も変わりません。

現実世界はあなたの反映なのですから。

 

なにも、いきなりすごく変えなくてもいいのです。

でも、1日に今までよりも今に集中できる時間が増えれば

確実に人生がかわって行きます。

 

まずは、大きな期待をしないで

「やらないよりはやったほうがよさそうだ」

という気持ちで始めて下さい。